青山 繁弘
公益財団法人流通経済研究所 理事長
上原 征彦
公益財団法人流通経済研究所 理事・名誉会長/
株式会社コムテック22 代表取締役
寺本 高
公益財団法人流通経済研究所 客員研究員/横浜国立大学大学院 准教授
鶴見 裕之
公益財団法人流通経済研究所 客員研究員/横浜国立大学大学院 准教授
ヨドバシカメラ、ビックカメラ、ダイソー、コープさっぽろが来店客による店内撮影を解禁した。いずれも小売業界に強い影響力を持つ先進的企業である。この流れは他の小売業にも今後拡大するものと思われるが、従来、撮影禁止は流通業界の常識とされてきた。しかし、中国深センの流通関係者は「中国では大半の店舗で撮影しても、まず問題になることはない」という。現地でのヒアリング結果を分析したところ、撮影解禁の理由はオンラインとオフラインの融合、代理購買の促進、SNS上での発信促進であることが分かった。それらを踏まえて我が国の状況を分析したところ、日本においても店内撮影解禁を検討すべきであるとの結論に達した。
キーワード: 店内撮影解禁、中国、ニューリテール、盒馬鮮生、SNS三坂 昇司
公益財団法人流通経済研究所 主任研究員
本稿では、SNSが購買行動につながっているかを、調査として実施したSNSにおける参加者の投稿内容や返信内容とレシートによる購買履歴データから事例的に確認した。事例より、SNSで来店・購買につなげるには、「購買場所が明確であること」、「新奇性ある情報であること」などがポイントとして挙げられる。一方、SNS内での「買いたい」「試してみたい」は調査協力者のレシートより必ずしも来店・購買につながっていない事実も見られた。
キーワード: 調査SNS、レシート収集、投稿、来店、購買寺本 高
公益財団法人流通経済研究所 客員研究員/横浜国立大学大学院 准教授
本稿では、調査用のSNSを構築し、その中でスーパーマーケットについて話題を挙げ、その交流が果たして来店につながるのかどうかについて示した。具体的には、「安いスーパーについて語ろう」というお題を提示したグループと「コスパの良いスーパーについて語ろう」と提示したグループに分けてそれぞれ別のSNSで交流してもらい、そこでの交流履歴と対象店舗の購買履歴を組み合わせたデータを分析した。その結果、自然発生的なSNSの中ではなかなか話題に上らないスーパーマーケットであっても、話題喚起の工夫次第では盛り上がり、その結果として来店行動につながることがわかった。
キーワード: SNS、話題喚起、来店行動、オーケー、業務スーパー大木 真吾
株式会社博報堂プロダクツ データビジネスデザイン事業本部 エグゼクティブデータ
マーケティングディレクター
情報過多の時代、生活者コミュニティから発信される情報はますます重要になっている。そのために、既存のお客様の理解と良質な声が集まる源泉としての「場」の構築が求められる。声を集めるための制度設計もポイントとなる。さらには、内部から外部のコミュニティへと拡散をさせることが量的な体験では重要で、「外につぶやきやすい」素材や体験の提供も施策設計では留意したいポイントだ。会員制度のアクティビティとNPSや購買意向は相関関係が認められる。故にいかにして、量的な底上げを図りうる活動につなげられるかが重要であろう。
キーワード: 生活者コミュニティ、良質な声があつまる「場」、外にも「つぶやき」たくなる、コミュニティとNPS、顧客理解「小売業のデジタライゼーションを小売とメーカーの協業で推進する」
インタビューとコメント
中村 博
公益財団法人流通経済研究所 理事
中央大学大学院戦略経営研究科(ビジネススクール) 教授
「デジタル化を手段に顧客との関係を強化する」
インタビューとコメント
中村 博
公益財団法人流通経済研究所 理事
中央大学大学院戦略経営研究科(ビジネススクール) 教授